JOURNAL

PADI RESCUE DIVER

20101204_100446.jpg

PADIレスキューダイバー認定取得

先日、冬の海がどんなものなのか、そして一応ダイバーとしてのとりあえず最終目的としてのレスキュー認定を受けるために、伊豆城ヶ崎へ。

いつものように5時前には家を出て、今回は東京駅始発から座って熱海へ。経由して城ヶ崎に9時。家出たときは猛烈に寒かったので、かなり不安でした。。。ショップにてメンバーと顔合わせ、今回は、インストラクター含め6人。ドイツ人の方、夫婦の方もいたりで、わりと皆さん大人しい感じの方々。インストは、顔なじみの人なので安心。

諸々準備、今回は冬仕様ですが、ドライスーツが嫌いなので、セミドライ(分厚いウェット)7mm、インナーは起毛の長袖ラッシュガード、サマーグローブ、普通のブーツ。フードは一応持って、後は休憩時の防風・防寒着のアウタージャケット。気温15度、水温20度と海の方が暖かい。

今回は、レスキュー認定という遊び(ファン)ダイビングではなく色々と動くので、カメラは装備しませんでした。よって写真がありません。まぁ結果ほとんどが水面での作業が多いので、意味無いけど。

レスキューダイバーになる目的

レスキューは、基本的に「自分を守るための技術」次に「他を救助できる」というように、事故を起こさない、巻き込まれないスキルというのが大きい、ダイビングは機材依存の大きいスポーツではあるが事故の確率は低い、しかし巻き込まれ事故や、予測できない事態には対応が非常に難しい。そんな時に、常に冷静に考え、判断して行動できるダイバーになることは、それらの恐怖からくる精神的なストレスが緩和でき、より安全に楽しめることが本筋。

もちろんライセンスとしてはAOW(アドヴァンスドオープンウォーター)で制限は無くなり世界中どこでもダイビングすることはできるので十分。ただ今回自分がレスキューになりたかったのは、簡単に説明すると『海恐怖症』という自分を克服するためでもある。

水のトラウマとの向き合い

これは、意外だと言われるが、実は泳げないし、小さい頃のトラウマが今でも抜けない。何か浮く物を持たないと胸より深い場所にいくのが怖い。溺れる=「息ができない」事への恐怖だ。海は好きだが泳ぐというよりもサーフィンやボディボードなどの浮き具が欠かせない。そんな自分がいて、もっと海の事、溺れる原因、緊急対応を身につければ、少しでもトラウマが緩和するのでは?というのがきっかけ。

約1ヶ月の勉強を経て、前の週に学科、試験を受けて、いざ実習となったが。やはり現場では大違い、当たり前だが、海が故にイメージトレーニングもしづらいし、当日の状況にも左右される。

20101204_100447.jpg

それにしても、冬の海ってこんなに透明なの。透明度が15〜20m近い。信じられん。夏だと10m程度で良好なくらい。魚も多い。そんな感動もさて置きいざ実習へ。

主な実習内容

  • 疲労ダイバーの対処(体力消耗者のアシスト、安心させる声かけ、牽引で岸まで泳ぐ)
  • パニックダイバーの対処(水面での対応、接触時の注意)
  • 水中トラブルの対処(エア切れ、足の吊り、水中コミュニケーション)
  • 水面でのアシスト(岸から浮き輪投げなど)
  • 行方不明ダイバーの対処(ラインを使った捜索、海猿的アプローチ)
  • 意識不明ダイバーの浮上(呼吸停止者を浮上させる)
  • 水面での意識不明者への対処(ポケットマスク使用、救助要請、機材外し)
  • ファーストエイドと酸素供給(酸素吸入器の扱い)
  • 意識不明ダイバーのエキジット(人工呼吸しながら背負ってEXIT、複数人での対応)
  • 事故シナリオ実習(バディ行方不明→水中捜索→人工呼吸→機材外し→牽引→EXIT→蘇生)
    • 捜索中のトラブル:救助者のタンク脱落(ミスによるリアルトラブル)
    • 役割分担:浮上、機材外し、人工呼吸、牽引、EXIT準備
    • 難易度:夕方で波が高く、20kg超の装備を背負ったままの波打ち際での救助
    • 人工呼吸の継続・体力・判断力・チームワークが必須
    • 1名がEXIT不能となる場面も発生し、リアルな訓練となった
20101205_113319.jpg

実際にシナリオをやると、リアルに別の問題が起きたり、波の状況、分担やコミュニケーション、体力など、全てのバランスを考える必要がある。本当に良い勉強になった。

20101204_170304.jpg

その頃にはたった2日の付き合いだけどチームワークも良くなって、いろいろ改善点や疑問点を夕食後に就寝ギリギリまで食堂でディスカッションしたのは楽しかったなぁ。

20101204_195819.jpg

当初の目的である、『海への恐怖心』は、知識と経験によって緩和できたことは間違いない、そしてダイバーとしても事故を予防、対応できる自信も少しながら付いた。そして、あくまで付属ではあるが、”もしもの時”に少しでも自分に出来ることが増えたことは、より安全で楽しいダイビングの為にも必要な『装備』の一つであることは間違いなかった。

水面ばっかで、魚も見る時間もカメラも撮影できないけど、とても大切な、知識、経験、技術、そしてメンバーに出会えた素敵な日でした。

20101205_113319_2.jpg

ナイスダイビング。

PAGE TOP