JOURNAL

2022年版 水難事故防止アドバイス

毎年恒例、水難事故防止の投稿です

夏至も迎え、一粒万倍日に、安全の種を蒔いてみよう。少しでも子供達や大切な人との危険を減らせますように。

警察庁がまとめた2021年7~8月の全国の水難者(事故)は565人。うち死者・行方不明者は212人で、その多くは海と川に分散しています。

==================
水難事故=帰らぬ人になる確率は4割近く。
==================

交通事故は年間30万件超えで死亡者数は2600人。つまり死亡率は1%未満。それに比べ水難事故の致死率は約40%。この違いの重大さを、多くの人に知ってもらいたいのです。

伝える力の無さを痛感しつつも、毎年こうして不器用でも発信し続けています。命を守るために。

コロナの影響が落ち着き、街にも人が戻り、レジャーやアウトドア人口も急増。気が緩む季節だからこそ、水辺での過信は禁物です。

特に6月は雨が多く、増水や濁流など二次的な危険も多いため注意が必要です。

楽しい思い出だけが残るように。しつこいくらい発信しても、伝える価値があると信じています。

昨年の投稿はこちら:
▶ Facebook投稿(2024年)

この時は「泡」に気をつけろがテーマでした。あわせて以下の動画も参考にしてください:

川の危険①:人が流される瞬間
川の危険②:渦に巻き込まれる

どんなに泳げる人でも自然の力の前では無力。水の流れはコントロール不能です。

今回のテーマ:水深と川幅に気をつけろ!

私は幼いころのトラウマから「腰より上の水深では遊ばない」と決めています。人は体格や筋力によって、水の抵抗に耐えられる範囲が違うのです。

==============================================
自分の意志で自由に身体を動かせる水深や水流を把握すること
==============================================

このテーマに関連して、今回注目するキーワードは以下の2つ:

★ 自分のコントロール範囲
★ 見えないが危ない

自分のコントロール範囲を知ろう

水深が増せば、身体にかかる水の抵抗も増します。足だけで済む水深と、胴体まで浸かる水深とでは、まるで違う圧力がかかります。

透明度の高い川であれば目測もできますが、実際に入ってみて「ここから先は動きが効かない」と感じた地点が危険ゾーンです。特に子供は自覚がありません。

見えないけど、そこは危ない

川底に岩があると流れが集中して、泡が発生するので危険とわかりやすいですが、見えない岩や段差は逆にもっと怖いです。

表面は静かでも水中では流れが集中し、引き込まれるような力が働いています。

川幅が急に狭くなる箇所も要注意。そこには目に見えない水流の加速ゾーンが潜んでいます。

参考動画:▶ 見えない川の流れに注意

アウトドアには感覚だけでなく、ある程度の物理知識も必要です。安全は知識と備えから始まります。

今回のチェックポイントまとめ

======================
・白波や泡には注意(引き込まれます)
・子供は静かに溺れます。1人で遊ばせない!
・子供へのライフジャケットは必須!
・ライフジャケットは浮いて遊ぶものではない(足のつく範囲で遊ぶ)
・助けを求めようとバタバタすると沈む
・水遊びでも脱水症に注意
・滝壺や堤防には近寄らない
======================

安全のために、今できること

何より事故を防ぐには、正しい浮き具の装着、事前の安全確認、家庭内のルール作り、そして大人の監視体制が重要です。

また、万一のときに備えて救命処置を学んでおくこと。乳児・幼児対応も可能な「上級救命講習」がおすすめです。

▶ 上級救命講習(東京消防庁)

出来事は一瞬、後悔は一生

ライフジャケットなどの安全具を必ず着用し、大人が付き添ってください。スマホはしまって、一緒に遊びましょう。

それでは、楽しい水遊びを。

PAGE TOP